浮遊する島：IWマガジンの特別展

25年の誌面が織りなすアートの展覧会

本展覧会は、IWマガジンの25周年を記念して初めて開催されるもので、デザイナーのZong-Ying Chenが手がけた「ダブルカバー・インスタレーション」を中心に展開します。限られた空間の中で、無限の美的深みを創出し、スカンジナビアとイタリアのデザインブランドをフィーチャーした「ブランドショーケースアイランド」、台湾の著名な建築学者と写真家を招いた「美学特別講義」など、多彩なコンテンツで構成されています。

展示の主要なビジュアルであるカバーインスタレーションは、単なる背景ではなく、読者との感情的なコミュニケーションを目指しています。153号から選ばれた40のダブルカバーを、透明なアクリル板を用いて軽やかに展示し、25年間の重要な出来事の年表と共に、190平方メートルの会場で自由に鑑賞できるように工夫されています。

会場は190平方メートルの狭長い空間で、快適で興味深い動線を作り出すことがチームの目標でした。中央に配置された9メートルのマガジンカバーインスタレーションは、従来の硬直的な空間計画を打破し、スケール感溢れる二つの不等辺三角形エリアを作り出しています。これにより、強烈な視覚効果と豊かな空間形式の感覚を与えるとともに、イベント時には扇形に広がる講演席を設置し、スピーカーと聴衆の距離を縮めることができます。

この展覧会は、IWマガジンが掲げる「生活空間とデザイントレンドの報道」という初期のミッションに基づき、国民の美意識の向上に寄与し、フランスの彫刻家ロダンが言った「美はどこにでもある。見出せないのは我々の目の方だ」という言葉を体現したいと考えています。独立メディアとして、公衆に美を鑑賞する新たな舞台と視点を提供することを願っています。

展覧会は台湾で2023年11月に完成しました。展示は、PP Mobler、Gufram、Memphis Milano、Flos、Smegなど国際的に有名なブランドの歴史的ハイライトを紹介するだけでなく、二人の著名な文化人を招いて講演を通じて専門的な視点を共有します。IWチームは、「生活」を支点とし、「美学」を焦点に、「持続」を通じて意見を表現することで、偏見のない読書体験中に読者の視点の衝突を引き起こし、歴史的価値のある建物群に新たな思考を注入したいと願っています。

展示会場は市指定の歴史的建造物であり、すべての構造物は外部オブジェクトに接続され、建物自体には触れないようにしなければなりません。このため、IWチームは音楽コンサートで一般的に使用される「アルミニウム製の四角い柱」（トラス構造）をダブルカバーインスタレーションの主要構造として選びました。9メートルの装置は合計4つのトラスを使用し、フラットアイアンで連結されています。その厚みと堅固さは、下にぶら下がる80枚のアクリルパネルを非常に安全にします。これにより、耐荷重問題を解決するだけでなく、再利用可能であり、無駄を生じさせないようにしています。

25年前、台湾のデザインメディアがまだ盛んでなかった背景の中で、建築や空間デザインを包括的かつ専門的にまとめた出版物を持つことを望んでいたチームは、デザインだけでなく、「ユーザー」と密接に関連する家具、ホームデコレーション、その他の生活美学アイテムについても深く議論する価値があると考えています。裏方から一歩出て、紙の枠を離れ、キュレーションを通じて読者との実際のコミュニケーションを望んでいます。